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高田世界館とこの世界の片隅に。

映画 高田世界館 この世界の片隅に

昨日の続きを書きます。

高田世界館は珍しい2階席がある映画館です。普段人の頭が前にあるのを嫌って、大体前方に席を陣取るのですが、今回は105年の歴史を感じながら映画を見たい、と思っていたので敢えて2階席の斜めから見るような格好で映画を見ました。

支配人による上映時の注意から始まった映画に私は涙を隠せませんでした。決して凄い設備が整っている映画館ではありません。スクリーンもほんの少し汚れているし、音響も普通の映画館の方がよっぽどいいでしょう。しかし、何か私の中でこみあげてくるものがそこにありました。

この世界の片隅に」は、第二次世界大戦下、広島の広島市から呉市にお嫁に行った「すず」という女性を中心とした家族のお話です。すずという普段ぼんやりとした女性が、急に結婚することになり、故郷とは違う町で暮らすことになり、様々な問題を抱えながら、戦時下でも「普通」に生きていく、というのが前半のストーリーです。なんとなくほのぼのとする展開ではあるのですが、あくまでこのお話は「第二次世界大戦下」のお話です。否応なしに「普通」の暮らしをしていたすずも「普通」から引きはがされます。あの絶望感というか喪失感は言葉に表すことのできない苦しみを感じましたが、こう言うと反感を買うかもしれませんが、素晴らしい表現だったと思います。更に、皆さんご存知でしょう、原爆投下。見ていた人は思っていたでしょう。「あぁ、今からとんでもないことが起こる。」「お願いだから、どうか。」様々な思いとは裏腹に、余りにも急に広島に災厄が落とされました。もうここからは、感情の渦に飲み込まれそうでした。しかしこの作品、最後はいい終わり方をするので、悲惨なものだととらえないでください。

出来る限りネタバレをしない程度に内容に触れましたが、私が思ったことは「歴史が私たちを支えている」ということです。第二次世界は今から72年ほど前です。そして高田世界館は今から105年前に作られました。私は実際に起こった出来事を基にした映画を、それを直接見た映画館で見ることが出来たのです。涙が止まらなかったことは言うまでもないでしょう。

 

さて、大寒波の中、衝動的に動いたこの旅は無事終わりを迎えました。たまには衝動的に動くのもよいのではないでしょうか。

 

P.S.今回敢えて写真は撮りませんでした。歴史を感じたい方、映画が好きな方、是非とも足を運んでみてください。

※注意 慣れない雪道の運転は非常に危険です。出来れば、雪が解けてから行った方が安全だと思います。